名古屋から日帰りでローカル鉄道を楽しむ旅、樽見鉄道谷汲口駅周辺交通事情を踏まえ、一日たっぷり観光したルートをご紹介します。
※記載内容は2023年11月時点のものです。
旅程
名古屋駅から大垣駅まで、JR東海道本線の新快速で約35分。大垣駅の券売機で、樽見鉄道の往復切符を買いました。
- 9:11~9:48 大垣駅~谷汲口駅(樽見鉄道)
- 10:10~ モーニング@シャルキュトリー里山きさら 揖斐川町ふれあいバス(※)利用
- 10:45~ 旧谷汲駅見学
- 11:10~ 谷汲山華厳時散策
- 13:30~ 谷汲温泉 日帰り温泉入浴
- 14;30~ カフェタイム@TEF
- 15:25~16:06 谷汲口駅~大垣駅(樽見鉄道)
- 16:11 大垣駅~名古屋駅(JR)
揖斐川町ふれあいバス(※)
※揖斐川町ふれあいバスの本数がとても少ないので、時間は事前確認が必須です。
時間が合わなければ、谷汲口駅から谷汲山参道入り口まで、4キロほど、徒歩かタクシーになります。
タクシー事情は変化すると思いますが、1年以上前に一度谷汲山でタクシーを呼ぼうとして電話したら、迎車に30分くらいかかると言われて諦めました。
樽見鉄道
岐阜県にある、四つのローカル鉄道。長良川鉄道・樽見鉄道・養老鉄道・明智鉄道。
今回はそのうちのひとつ、樽見鉄道に乗って、秋の谷汲山華厳寺に出かけました。
JR東海道本線の大垣駅で、同じ駅の一番端のホームが、樽見鉄道の切符売り場兼乗り場になっています。
今回は、大垣から本巣市の樽見駅まで走るこの路線の、前半一部だけの乗車です。
一両だけの、レトロな車体に乗りこみます。
運転席の隣には、乗客が立てるスペースがあって、運転士さんとほぼ同じ目線で前方の線路を眺めることができました。
大垣駅の次の東大垣駅を出発してすぐ、揖斐川橋梁を渡るところが、なんとも言えずかっこいい。
線路沿いには、柿の畑がたくさんあって、実が鈴なり。ちょうど収穫の時期のようで、軽トラックの作業車が止まっているのを何台か見ました。
大垣駅から谷汲駅までは、片道37分の乗車でした。
モーニング@シャルキュトリー里山きさら
最初の目的地は、谷汲口駅から1.6㎞ほどの場所にある、シャルキュトリー里山きさら
以前通りかかった時に、好きな感じの外観と、里山にむかうロケーションが気になっていたお店です。
事前に、営業日などをチェックしておいて、朝9時開店で、火曜日が休み。開店から11時までは(ラストオーダー10時半)モーニングサービスがあるとのこと。
珍しいジビエを使ったモーニングが食べたくて、足を運びました。
駅前からコミュニティバスに乗り、2駅だけ、山田バス停下車。歩いても15分くらいだったかも?
ジビエモーニング 825円
鹿のボンレスハムと、鹿のソーセージ。たっぷりの野菜サラダとゆでたまご、カボチャプリンに小倉あんのせトースト。ドリンク付きです。
ちょうど人がいなかったので、大きなガラス扉の目の前のテーブルに座ることができて、
空と山との広い景色を眺めながら、優雅な食事を楽しめました。
鹿のソーセージは、しっかりとした肉感があって、噛むと燻製の香りのいい肉の味が広がります。ハムの方も旨みが強いおいしいハムでした。ケモノ臭さは無く、良質なお肉の味が楽しめます。
甘いものもあるしで、満足のモーニングでした!
天気は良く、バスのない時間帯なので、ここから3キロ弱の道のりを、歩いて谷汲山華厳寺に向かいます。
秋の景色を楽しみつつ、歩くのは車道脇の歩道です。途中からは、今は廃線になっている谷汲線の跡を歩きました。
旧谷汲駅
2001年に全線廃止となった、名鉄の谷汲線の終着駅。駅構内への入場は常時可能です。
まだ現役で使われていそうなくらい、さびれていない駅舎でした。廃駅になる5年前に建て直されたものらしいです。どうりで。
車両の保存状態も良く、今でもお祭りなどでは使われているそうです。
谷汲山華厳寺
旧谷汲駅は、谷汲山華厳寺の参道入り口に位置しています。
参道のもみじは、赤じゃなくて茶色になっていってます。今年はきれいに色づかないのかなぁ
1キロほどある参道の両側はお店で、柿や野菜、民芸品などを売っていたり、飲食店が何件もあります。
この谷汲山華厳寺は、西国三十三所観音霊場の、33番目、結願の札所ですね。
添乗員をしていた頃、通称「お参りツアー」という、札所巡りの旅がありました。私も何度か添乗したことがあります。
四国の八十八か所のお遍路さんが最も有名ですが、秩父三十四所、西国三十三所、坂東三十三所、これらを合わせて百観音とか、それはもう色々と観音霊場を巡るツアーがあったものです。
先達さんという、お参りツアーに欠かせない案内人と一緒に、観音経を唱えて御朱印を集めて回る、スタンプラリーのような旅です。
添乗員は、お寺にバスが到着すると、重たいお客様全員分の御朱印帳を背負って、大抵は長い石段の上にある納経所へ走るという体育会系の仕事で、一本終わると、へとへとに疲れるツアーでした。
そんなことを思い出しながら、境内を歩きます。まだ紅葉の盛りではありませんでしたが、うっすら色づき始めている場所もあります。
もしかしたら、このお寺にも、添乗で来たことがあるのかもしれません。
本堂からさらに石段を上がると、紅葉がきれいな場所がありました。標高差と日当たりによる差が顕著です。
観音巡りの最後の霊場は、結願(けちがん)とか満願(まんがん)のお寺と呼びます。華厳時の満願堂前にはタヌキ(他抜き)の石像。
奥の院までは、ここから険しい山道を登ります。道沿いには観音様を祀った祠が続いていて、これも三十三あるとか。
この写真のどこに祠があるか分かりますか?
奥之院までは、片道1時間かかるので、今回は雰囲気だけで、引き返しました。
次の目的地は、谷汲温泉です。
コミュニティバス(揖斐川町ふれあいバス)は、秋の紅葉の時期に合わせて、増便していました。
それでも、1時間半に一本程度です。バスに時間を合わせるか、時間を気にせず観光して、長距離を余計に歩くかの選択です。
ちなみに、この日の私は後者の選択でした。
坂が無いので歩くのに負担はないのですが、道路沿いの歩道って、歩いてもあまりワクワクしないから、バスがおススメです。
鈴なりの柿
梶尾川谷汲温泉
梶尾川谷汲温泉は、日帰り温泉施設です。
火曜休み 営業時間は10-21時
谷汲口駅からは1㎞、平坦な道を歩いて10分ほどです。
この日たくさん歩いたのは、最後に温泉が待っていたから!
広々とした露天風呂が魅力的です。
日帰り温泉入浴 700円
ここの温泉は、浸かっているとボディクリーム塗っているみたいな肌触りです。すごい美肌効果が高そうなお湯です。
ぬるめなので、長く入れるかと思ったのですが、5分で体が芯から温まって、ぽかぽか。
露天風呂は外気が涼しいにも関わらず、30分も湯船に浸かったり出たりしてたら、もうぐったりで、早々に出てしまいました。
日帰り温泉と言えば、この樽見鉄道の終着駅、樽見駅から行くうすずみ温泉は、休館してしまっているようです。
カフェ@TEF
温泉を出て、次の列車まで1時間あったので、ちょうど隣にあったカフェに入りました。
1泊10万以上の宿泊施設がある敷地内の、宿泊者用レストランが日中は一般開放されているお店でした。
アイスティー600円に、リンゴとシナモンのタルト550円
温かく、砂糖の甘ったるさは無い、大人味のタルト。冷たいバニラアイスとの組み合わせも最高でした!
最後に、谷汲口駅までぶらぶらと田舎道歩きを楽しみ、
人気のない駅に到着。
樽見鉄道の大垣行きに乗って
揺れながら走る列車から、どんどん流れていく景色を眺めました。
大垣でJRに乗り換えて、名古屋には16時11分に到着しました。
これだけ遊んで日暮れ前に帰れる行程、なかなか良い旅ができました!
お金の話:この日の旅の費用は?
秋の日帰り旅、ローカル鉄道にグルメ、観光、温泉と楽しんだ一日、旅の費用はいくらかかったのかを振り返ります。
- JR名古屋~大垣 770円×往復=1,540円
- 樽見鉄道大垣~谷汲口 680×往復=1,360円
- コミュニティバス 300円
- 谷汲温泉 700円
ここまで、合計3,900円です。
あとは人によって異なりますが、飲食とお土産の費用が必要です。
私の場合は、モーニング825円とカフェ1,150円、プラスお土産代でした。
お出かけの参考になれば幸いです。
以上、樽見鉄道と谷汲口駅周辺観光についてでした。
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