大塚国際美術館へ。初めての訪問で体感した迫力と臨場感に感服!

鳴門市にある大塚国際美術館に行ってきました。アクセスと、予定変更して終日を過ごした館内のポイントをご紹介します。

※記載内容は2024年3月のものです。

アクセス

徳島県鳴門市の「大塚国際美術館」は、四国の端にあります。

出発地点は、新神戸駅。

ここから、高速バスに乗って直行です。

バスは、明石海峡大橋で淡路島に渡り、島を縦断して大鳴門橋で四国に入るという、素晴らしい観光ルートを走ります。

どんな天候でも、大橋を渡るダイナミックな瞬間、島内の様子や海などの景色が楽しめる、観光路線です。

「大塚国際美術館前」バス停は、美術館正面入り口にあります。所要時間は、新神戸から1時間40分ほど。

ただし、美術館の開館日しか、このバス停にとまりませんのでご注意を。その場合は、近くの別のバス停で下車してタクシー等を使って移動するなど、ひと工夫が必要です。

ちなみに「高速鳴門」バス停で下車する場合

高速鳴門バス停を下車すると、すぐに案内版がありますが、すろっぴー(乗車無料)でふもとまで下ることができます。

小さな箱モノレールが、ゆっくり動いて、数分の乗車。無料でちょっとしたアトラクションが楽しめますよ。

並行してある坂道を歩いて下るのと、そう時間に差はでないかもしれませんが。

大塚国際美術館

大塚国際美術館は、西洋の名画から選ばれた、1,000点を越える作品を陶板に転写して展示している美術館です。

・・・ということは、知っていたのですが、私は「コピーが展示してあるのね」と軽いイメージしか持っていませんでした。ところが、侮るなかれ、自分が目にしているのがホンモノで、どこにいるのか錯覚してしまうほどの再現力だったんです!

午前中をここで過ごす予定で、開館の9時半から入館しました。

入り口は、山の麓に広がっています。

正面玄関を入って、まずは長いエスカレーターで上へ上へ。

上がったところは、まだ地下3階。

実はこの美術館、地下3階から地下1階までが、山の中にあるんです。最上階は地上2階。

展示室は、地下3階から地上2階までの、全5フロアにまたがっています。展示室の数は、100以上!

地下3Fフロア(古代・中世)

地下三階にある26の展示室のうち、一番大きくて一番有名なのが、ここ『システィーナホール』です。

ローマのバチカン市国にある、バチカン美術館の中にあるシスティーナ礼拝堂を、まるごと再現した部屋です。

大きさも原寸大なので、本当にそのまま持ってきたかのような空間!

バチカンのシスティーナ礼拝堂には何度か行ったことがありますが、チケット取るのも大変だし、入館も行列だし館内の人混みもすごくて、全然落ち着いて鑑賞できませんでした。

ここでは、じっくり細部まで間近に眺めることができます。

1つ階を上がったB2からは、より天井を近くに見ることができました。

以下、このフロアで印象に残った展示の一部をご紹介します

『聖マルタン聖堂』

フランスの小さな村にある聖堂の内部を空間ごと再現した展示です。

実際に行ったことが無い場所ですが、ひんやりした空気によって、本当に聖堂の中にいるような錯覚を覚えました。

この美術館、写真撮影OKなんです(商業目的の利用や、フラッシュは禁止)。

陶器は色が経年劣化しないんですって。

『アレクサンダー・モザイク』

歴史の教科書に載ってました!

大人の背の高さ以上の、こんな大きなものだったとは。原画に忠実に、剥げてる部分なんかもリアルに転写されています。

『スクロヴェーニ聖堂』

イタリアのパドヴァにある聖堂で、貴重なフレスコ画が満載。

この美術館の中では、『システィーナホール』が有名で脚光を浴びがちですが、こちらの聖堂もすごい・・・。

現地の壁のひびや、漆喰が剥げている細かな劣化の状況、落書きまで、よぉーく見えます。

全て、特殊なカメラを使って現地で撮影をしているそうです。

これだけの数の作品、所有者への許諾を取るだけでも大変そうですね。

『聖テオドール聖堂』

入った瞬間、わ!と声が出た場所です。名前を聞いただけだとピンと来なかったのですが、トルコのカッパドキアの、あの場所!

添乗員の時に、お客様がこの聖堂や周辺を観光なさっている間に、警備員さんやバスドライバーたちと聖堂と並ぶ洞窟の一部屋でチャイを飲みながら待ってた記憶が甦ってきたんです。

写真を見るだけ、壁画を見るだけではこの感覚は味わえませんでした。大塚国際美術館で「環境展示」と呼ぶ、空間丸ごと展示している技法だからこその体験です。

この他、中世のエリアの キリスト教のイコンたちなど、

一部屋ずつじっくり見ていったため、地下3階のワンフロアだけで、2時間以上費やしました。

カフェ・ド・ジヴェルニー

地下3階を見て回り、地下2階に上がったところでランチ休憩をとりました。

時間は11:45頃です。

館内にはカフェやレストランが3軒ありますが、いつも営業しているのはこの1店舗のみで、残り2点は不定期営業です。

選んだのは、ヴィーナスカレー

ボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」の貝をイメージですよね。味は、見た目から想像していたよりは甘くない、スパイスを感じるカレーでした。

このカフェは、屋外展示であるモネの「大睡蓮」に面した場所にあります。

この時は雨。

さて、ランチの後はどうするかと同行者と相談。実は、午後は徳島の阿波踊り会館とか行こうかと計画していたのです。

が、それぞれのペースで回っていた同行者全員が、まだ地下3階しか見ておらず(笑)

午後もここにいたい!と一致しました。

1人は、「陶板焼き、ふうーん、と期待していなかったけど、こんなに素晴らしいなんて!」と目をキラキラさせて。

地下2Fフロア(ルネサンス・バロック)

地下2階も、チラ見で通り過ぎることができない作品が満載。

フェルメールギャラリーの中の、

『真珠の耳飾りの少女』とか、

陶板に転写するだけじゃなくて、焼いた後作者の筆遣いなどをレタッチしているそうです。

それもあってか、眉毛の線や真珠の光の粒などが、近くで見るとよく分かります。ホンモノの絵は、ここまで近くで見ることができないから気づきませんでした。

作品に、どんなに顔を近づけても、防犯センサーが鳴らない安心感が最高!

『ルイ14世の肖像画』とか。

座り心地の良いソファやベンチがそこここに設置してあるので、つい座って目の前の絵画をじっくり見てしまいます。

レオナルドダヴィンチの書いた壁画最後の晩餐は、修復前後の両方が、部屋の対面に展示されていました。

修復前後を見比べるのは面白かったです。ただ色や線を補強したのではなく、表情とか色味が随分違っているように感じたので、修復ってこういうのもアリなんだと

地下2階も、あっという間に2時間以上が経過。完全にペース配分間違えてます・・・。

15時に、一度カフェで集合休憩しました。

場所は、お昼と同じ地下2階の「ジヴェルニー」。

ポットサービスの紅茶と、マフィンベースのケーキ。美術館内のカフェなので、とびきりのケーキは期待していないものの、充分エネルギー補給をさせていただけました。

美術品を見て回ると、けっこう疲れます。

しかし、このペースで見て回ると、閉館までに回り切れない。閉館は17時です。

パンフレットには、鑑賞ルートは約4㎞あると書かれています。数歩進めば立ち止まる、を繰り返していたら、そりゃ時間かかりますよね。

ということで、一日で満足するまで見るのは諦めて、残り1時間半弱、最低限見たい絵だけ見て回ることになりました。

地下1Fフロア(バロック・近代)

ドラクロワの『民衆を導く自由の女神』

モネの『緑のハーモニー』

ミレーの『晩鐘』

『皇帝ナポレオン一世と皇后ジョセフィーヌの戴冠』これも大きい!原寸大で見れるからこそ分かる迫力。

そして、地上一階にある庭園

うーん、どれも興味深い。一点ごとに、もっとじっくり細部を見たいです。

残念ながら時間切れで、地上階の2フロアは鑑賞断念。10分ほどで、とりあえず足を踏み入れましたが(笑)、完全に時間配分を失敗しています。

これはもう、再訪決定です!

大塚国際美術館の何がすごいのか、を文字で読んでも分かっていませんでした。

私の感想は「行ってみないと分からないから、ぜひ一度行ってみてほしい」です!

大塚国際美術館訪問にあたり、前後2泊でお世話になったのは、美術館から徒歩数分の「シーサイドホテル鯛丸海月」です。

次回のブログでは、お宿について(お食事メインで)ご紹介します!

コメント

タイトルとURLをコピーしました