和歌山県の高野山へ。行ってよかった、と思う観光場所を2回に分けてご紹介します。2回目は、主要観光ポイントである壇上伽藍や奥の院、奥の院ナイトツアーなどについてです。

はじめに

世界遺産の高野山。弘法大師空海が今でもいらっしゃるという奥の院を含め、100以上のお寺が密集している高野山の見どころは、全部、徒歩で巡れます。

独特な雰囲気を堪能するため、日帰りではなく、ぜひ宿坊に泊まりたい。私は2泊3日の滞在でした。

この投稿でご紹介するのはこちらです

  • 大門
  • 壇上伽藍
  • 金剛峯寺
  • 奥之院
  • 奥之院ナイトツアー

健脚であることが前提ですが、高野山の町自体は小さく、全て徒歩で巡れます。

町中あちこちに掲げられている、高野山全体の地図。地図右端の大門から、左端の奥の院弘法大師の御廟までは、約4kmです。

この町の中に100以上のお寺があって、高野山は町全体がお寺の境内の中、みたいなイメージです。実際、人口2500人ほどのうち、僧侶が1000人近いとか!

<大門>

まずは、高野山の西の入り口の正門から。江戸時代に再建された、銅瓦葺の楼門です。

外から高野山に入る側

中から高野山の外に出ていく側

今は車道が目の前を通りますが、1200年前から、山道を歩いて来て、この門から高野山に入った人々に想いを馳せることにもでき、おススメです。

<壇上伽藍>

大門から500m。弘法大師が高野山に来て最初に造営した場所で、奥の院と並ぶ聖地、必見ポイントです。

壇上伽藍という、広い敷地内に20近くのお堂が立ち並んでいます。

■中門

高野山の入り口が大門であったのに対して、この壇上伽藍の入り口は、中門。中門にいらっしゃる四天王は、ぜひ見てください。胸のトンボやセミが、おしゃれなんです!

胸にトンボ

胸にセミ

■根本大塔

根本大塔は、高野山内最大級の建造物で、高野山のシンボル。弘法大師の時代から、何回か焼失と再建を繰り返していて、現在の建物は、昭和12年(1937)に再建されたものです。

根本大塔 入場料 500円

根本大塔の内部は、大日如来を中心に周りを仏像が配置されて、周囲の柱にも菩薩が描かれているというものです。

この配置は、平面図の曼荼羅の世界をそのまま立体にして、実際の仏像を並べて表現しているとのこと。

また、この根本大塔の隣にあり、高野山全体の総本堂である「金堂」も、建物の中を見学できます(金堂 拝観料 500円)

■西塔(さいとう)

西塔も、静かで厳かなたたずまいのため、ぜひ近くまで行って眺めたい塔です。

西塔の中は見れませんが、内部は根本大塔とは別の曼荼羅の世界を表した仏像が配置されているそうです。

■壇上伽藍の敷地内散策

他にもお堂がたくさんあり、敷地内は、静かで落ち着いた雰囲気の場所です。ベンチもあるので、疲れたら座って休憩ができます。

<金剛峯寺>

壇上伽藍から550m。真言宗の総本山です。

このお寺の門前を通る僧侶の方々は、立ち止まって一拝されてから通り過ぎていらっしゃいました。

檜皮葺(ひわだぶき)の屋根なので、火事があった場合の水が溜めてあるのでしょう、木桶が屋根の上にいくつも設置されています。

大玄関の屋根の飾りや彫刻が目を引きました。

金剛峯寺も、境内自由参拝可能ですが、建物の中に入るには拝観料を払って入ります。

金剛峯寺 拝観料 1,000円

豊臣秀次(秀吉の養子)が切腹させられた部屋や、数々の美しい襖絵などが見学できます。

<奥之院>

高野山で、最も訪れるべき場所が、ここ奥之院です。入山料などは不要で、いつでも自由に訪れることが可能です。

金剛峯寺から1.1㎞で、奥之院の入り口である、一の橋に着きます。

一の橋

一の橋から、弘法大師の御廟までは、約1.5km。杉木立の中、石畳の道を歩きます。

歩道には自動販売機もありませんので、水分を持って歩くと安心です。

杉木立の中、道の両側は、ずーっとお墓。戦国武将や江戸諸大名の墓石、慰霊碑や祈念碑など、数多くが立ち並んでいます。

例えば、こちら

武田信玄の墓所

参道は、不思議に、おどろおどろしい雰囲気は感じませんでした。むしろ、神聖な場所であることを肌で感じる気さえしてきます。

終点である奥之院手前の御廟橋から、撮影禁止になります。御廟橋の奥に、弘法大師の御廟の他、たくさんの灯篭が釣り下がる燈籠堂があります。

往路と復路で違う道を通ることができます。一の橋からの参道を往路で歩き、復路は、奥の院橋を通る道をお勧めします。こちらは比較的新しく、大手企業の供養塔や、阪神淡路大震災・東日本大震災の物故者慰霊碑などがあります。各企業の供養塔が、それぞれテーマを持っていたり会社の製品を模していたりするので、発見が面白いですよ。

奥之院の所要時間は、ゆっくり歩いて往復1時間半ほどでした。余裕を持つのであれば、2時間を予定しておいて、下山後に休憩を入れるとちょうどいいと思います。

<奥之院ナイトツアー>

観光箇所の最後に、ナイトツアーをご紹介します。

奥之院ナイトツアー 2300円(WEB割引)

夜暗くなってから、一の橋から御廟まで、修行僧の案内で歩くというものです。夜ではありましたが、参道は燈籠と街灯で照らされていて、夜でも困らず歩くことができる明るさでした。

一の橋から200mほどのところにある「恵光院(えこういん)」に19時に集合、そこで受付をしてからの出発でした。

修行僧が、懐中電灯であちこち照らしながら、案内をしてくれます。供養塔の石の形の意味であるとか、道の途中の井戸やお地蔵さんに関する言い伝えなど。

今回ご案内いただいた方は、とても若い。仏教を学ぶ大学生が、夏休みに手伝いに来ていると耳にしたことがあるので、そうしたお1人なのかもしれません。

最後の御廟では、般若心経を唱えて合掌。かなりの非日常的な体験です。

ツアーは、20時過ぎに御廟橋付近で解散でした。と言っても、解散箇所でツアーを外れて自分のペースで宿まで帰ることもできますが、案内人と一緒に下山して、バスで宿泊場所付近まで送ってもらうところまでがツアーに含まれています。

解散場所

宿坊(しゅくぼう)に泊まってナイトツアーに参加する際は、注意が必要です。

宿坊によっては、食事やお風呂の時間が合わないところもあるからです。例えば、食事が18時スタート、お風呂が19-20時と決まっている宿坊では、ナイトツアーに参加すると、急いで食事を済ませ、且つお風呂に入れないことになります。

また、夜の門限の時間に間に合わない場合も、ナイトツアーに参加できません。宿泊先に、事前に食事・お風呂・門限の時間を確認して、ツアー参加を決めることをおすすめします。

夜も、個人でも御廟まで自由に出入りができますので、幻想的な夜の雰囲気だけ味わいたいという場合は、ツアー参加ではなくてもいいかもしれません。

以上、高野山の主要観光ポイントをご紹介しました。

1回目にご紹介したのはこちらでした

  • なんば駅から電車で高野山まで
  • 高野山デジタルミュージアム
  • ランチ食事事情
  • カフェおやつ事情

高野山の滞在には、宿坊が欠かせません。また後日、宿坊についてもご紹介いたします!

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