2泊3日で丹後半島の伊根町への旅行。2泊目は、舟屋の並ぶ伊根町観光の中心部で、海に面した露天風呂付の一棟貸し舟屋「風雅」に宿泊しました。宿情報に加えて、舟屋の町の散策についてもご紹介します
はじめに
舟屋自体を宿泊施設とするビジネスは、伊根町で盛んになっているようで、20ほどの宿の名前が町の観光案内版に記されていました。歩くと、あちこちで新築・改築の工事が行われていたので、今後もさらに増えていくのでしょう。
せっかくなら舟屋に泊まってみたい、とこちらを予約。
<舟屋の宿 風雅>
奥伊根温泉の油屋さんの系列で、舟屋一棟を丸ごと宿泊施設にした建物です。
油屋さんが経営する、泊まれる建物は、2022年9月時点で3つあって、チェックインは、そのうちの筆頭である 舟屋の宿「雅」で行います。伊根のバス停(観光協会のあるところ)から、350mの場所にあります。
雅から7軒くらい隣の場所に、「風雅」の表札が出た2階建ての建物があり、こちらが今夜の宿泊棟です
玄関を入ると、吹き抜けの広々とした玄関
1階は、小上がりのリビングと、トイレ・バスなどの水回り。
2階は、ベッドルームと洗面所・トイレ。
海に面した大きな窓からは、絶景を楽しめます。この窓が気に入ったので、窓に向かって座り、夜景を眺めながらお酒を飲んだり、朝食を準備しておいて食べたりと、多くの時間をここで過ごしました。窓枠に幅があるので、カップや小さなお皿が置けるテーブル代わりになります。
1階のリビングには、海に面したベランダに、露天風呂があります。自動保温されていて、追い炊き機能も付いていて、夜通し入ることができる状態でした。
この露天風呂、ベランダの両側に目隠しはあるものの、それはあまり役に立ちません。海からは丸見えだからです。
堤防と数十メートルしか離れていないので、釣り人がいれば目が合う距離ですし、ごくたまにですが、すぐ目の前を船が通ります。湯船に浸かっている分にはいいのですが、部屋を出て湯船までの往復は、丸見え。結構スリリングでした。
海側からどんな感じで見えるかという参考までに。船から、チェックインをする雅の建物を見た写真がこちらです。このベンチがある場所に、湯船があるというイメージです。
宿のHPには、海から見た写真が掲載されているので、そちらを見て頂けたら分かりやすいかもしれません。
あまりに開放的なこのシチュエーションを、絶景と楽しめればいいのですが、私にはちょっと落ち着かなかったです。湯船に湯の花がとてもたくさん浮いていたのも、勝手ながら苦手で。
でも、せっかくの絶景温泉露天風呂なのに、入らないのはもったいない。と、足湯しながら本を読んだのは、至福の時でした。
なお、この日は波が高かったので、ベランダに波除のための、簡単に跨げる高さの木の板がはめられていますが、普段は取り付けていないそうです。これ以外には柵も何も無いので、簡単に海にボチャンと落ちます。気を付けてくださいとのこと。
舟屋の宿 雅 HP
<遊覧船>
雅の1階は舟屋のカフェになっています。そこから直接、小型の伊根湾めぐり遊覧船に乗ることができました。チェックインと同時に、遊覧船に乗りたい事を伝えると、その場で船を呼んでくれました。
船を待つこと、たったの3分!
遊覧船は、伊根湾内を20~30分くらいかけて巡ってくれます。海から、伊根湾をぐるりと囲むように舟屋が立ち並ぶ様子がよく見え、これがとても風情があって素敵なので、これは乗って正解。
途中、かっぱえびせんをカモメにやるアトラクションも付いていました。この時は、すごい数のカモメやトンビが群がります。
船長さんに言えば、ある程度好きなところで下船させてくれるようですが、私はまた雅まで戻りました。
私は今回小型の遊覧船に乗りましたが、「伊根湾巡り遊覧船」という、大型の遊覧船もあります。そちらの乗り場近くも、入り江に舟屋と船が並んでいて、いい眺めでした。
<町内散策>
伊根浦伝統的建造物群保存地区は、健脚であることが前提ですが、端から端まで歩いて観光できます。
一番古い舟屋は、江戸時代のもの。新しく建築や改築された建物も、全体が伝統的な建物で統一されているので、ただ通りを歩くだけで、たくさんのビューポイントに遭遇します。
海沿いの舟屋と、母屋の間には車が一台通れるほどの道路になっていて。歩くのはその道(だけ)です。
階段があったら登ると、また違った景色が楽しめます
橋の欄干や、マンホールも、伊根らしいかわいいデザインでした!
途中、カフェでお茶したり、ランチに海沿いでおにぎりを食べたりしながら、散策すること4時間。約8キロ歩きました。
<INE CAFÉでのお茶>
休憩をしたのは、新しめの建物群内にある、INE CAFÉ。
1階も2階も、海に向かって大きな窓からの景色を眺めながらお茶することができました。
<舟屋日和での夕食>
舟屋の宿には食事が付かないうえに、伊根町内に飲食店は非常に限られているので、食べるお店はあらかじめ予約が必要です。特に週末は、予約が無いと、食事難民になりそうです。
私は、INE CAFÉと同じ建物群内にある、舟屋日和を18時に予約しました。
2人で2種類のコース料理にしたので、何が出るのか楽しみです。
お酒は、伊根町の酒蔵から。
案内されたのが、1階のカウンター席だったのはラッキーでした。暮れていく海の様子を眼前に見ながら、おいしい海の幸をいただけたのです。刺身は、貝も魚も新鮮でおいしい!
地元で獲れる食材の煮物。イカは柔らかく魚はふっくらして、どちらも煮汁を絡めながら…無茶苦茶おいしい!
焼き魚も、身が締まっていて最高。お酒が進みます。
さらに、魚のから揚げと握り寿司、そしてデザートと続きましたが、とても食べきれず、デザート以外は持ち帰りにしてもらいました。宿に戻って、窓辺に座って飲みなおしながら、美味しいつまみがあるって、最高です。
腹ごなしに夜の散歩をしたところ、伊根の夜は昼間と違った空気感。海もゾクッとするほど静かでした。
京都市内とは違う魅力があふれる伊根町、とってもおススメです。今回2泊3日を過ごして、ますます好きになりました。
以上、伊根の舟屋の宿と、町散策についてご紹介でした。
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