鉄道資料館・気比神宮・赤レンガ倉庫他、敦賀のいい所をたっぷり観光したルートと費用を、ご紹介します。
※記載内容は2024年8月のものです。
旅程
旅をしたのは、8月の暑い暑い平日。
名古屋からの移動含めて、10時間半の旅でした。
- JR 名古屋駅~敦賀駅 2時間45分
- 敦賀観光 4時間50分
- JR 敦賀駅~名古屋駅 2時間45分
鉄道往復の詳細
名古屋・敦賀間の鉄道旅は、途中下車はほとんどせず、晴天の車窓の景色を堪能しました。
往路
平日のこの日、名古屋駅を8:31に出発し、11:15に敦賀駅に到着しました。時間は3時間弱、乗り継ぎは、3回です。
名古屋8:31 ~ 9:06大垣9:10 ~ 9:45米原10:05 ~ 10:37近江塩津11:01 ~ 11:15敦賀
米原で乗りかえは20分あったので、お手洗いを済ませ、改札横のコンビニを覗いたりホームに発着する列車を眺めたりできました。
米原を出発して、近江塩津に到着する1つ前の余呉駅に差し掛かる頃、進行方向左側の車窓に、青々とした稲穂越しに余呉湖が見えました。
いつか、ここの駅もおりてみたいみたい。
近江塩津駅で最後の乗り換え。時間が24分あったので、一度駅の外に出ました。
無人駅ながら、駅舎一階にはレンタル自転車屋がOPENしていて、冷房の効いた待合室がありました。
敦賀駅に到着。
今年3月に北陸新幹線がこの敦賀駅まで延伸して、話題になった駅。この日は最高気温が38℃の酷暑だったこともあり、駅前に観光客の賑わいはありませんでしたが、新しい駅ビルや広い駅前ロータリーなど、整備された様子を見ることができました。
復路
帰りも、時間は3時間弱、乗り継ぎは3回でした。
敦賀16:03 ~ 16:53長浜16:57 ~ 17:10米原17:30 ~ 18:05大垣18:11 ~ 18:48名古屋
帰りの敦賀駅構内
ランチ:まるさん屋の焼き鯖
まず、ちょっと早めにランチをすることにして、駅前通りにある「まるさん商店」の2階の食堂「まるさん屋」へ
注文したのは
浜焼さば御膳 さばの串焼きまるまる1本 2475円
内容を見ると、ちょっと高いかなとも感じますが。
メインのサバの他に小鉢がいくつかついていて、刺身も2品ありました。
メインの焼きさばは、串焼きのさばを丸ごと一匹を焼き上げたものです。
「外はカリっと中はジューシー」の謳い文句に期待していましたが、外の皮側はけっこう固くて、身の方も脂が落ちてしまったのか、ぎゅっと締まった食感でした。ふっくらがよかったな…。
サバの味は悪くなかったのですが、焼いてから時間が経っているのが分かる仕上がりで、ちょっと残念。
製法として、おそらくこういう食べ物だと思うので、案内文句を変えた方がいいんじゃないでしょうか・・・。
ボリュームはかなりありました。ごちそうさまでした。
旧敦賀港駅舎 敦賀鉄道資料館
お昼ご飯を食べたお店の近くから、このところ増えている時間貸しの自転車を使って移動しました。
まずは、海が見える場所まで自転車で5分。
敦賀鉄道資料館に入りました。入場無料です。
建物は、かつて「欧亜国際連絡列車」の発着駅として、多くの人々を運ぶ拠点となった金ヶ崎駅を再現したものです。
2階建ての館内は、敦賀港や敦賀の鉄道の歴史を紹介するパネルの展示がメインでした。
興味深かったのは、東京から敦賀経由ベルリン行きの切符や、ヨーロッパまでの時刻表の写真です。
かつては、「新橋~敦賀港駅~ウラジオストック~シベリア鉄道経由ヨーロッパ」という、鉄道と船を乗り継いて行くヨーロッパへの道のりがあったんですね。飛行機で行くより、楽しそう!
昔の敦賀港の様子のジオラマは、精巧で眺めていて楽しいものでした
見学の所要時間は、15分ほど。
人道の港 敦賀ムゼウム
そのまま時間貸し自転車で、湾内を走り、
人道の港 敦賀ムゼウムへ。
敦賀港が、明治から昭和初期にヨーロッパとの交通の拠点としての役割を担っていた頃の、2件の人道支援について展示してあるミュージアムです。
入館料 大人 500円
2件の人道支援とは・・・
1920年代に、500人以上のポーランド孤児が、シベリアから救出されて敦賀に上陸したそうです。援助依頼を受けた日本赤十字社が中心となって、日本経由で第三国に渡るお手伝いをしたというもので、休憩場所として学校が使用されるなど、当時の敦賀市民の証言や新聞記事から、準備に奔走した地元の人々がいることが想像できる展示内容でした。
もう一つの人道支援は、1040年代にユダヤ難民が通過ビザを持って上陸したもの。命のビザを発給した杉原千畝さんは有名ですが、その杉原さんの発行したビザを持ったユダヤ人は、ヨーロッパを脱出して敦賀港に入ったそうです。
その史実と、杉原千畝さん肉声のインタビューなどが展示されていました。
今も難民認定をしないことで有名な日本ですが、当時も経由を許可するだけで、日本に留まるビザは発給していなかったのですね。
見学の所要時間は、40分ほど。
ちなみに、入館して最初にシアターで短いフィルムを見ますが、それが館内展示物のダイジェストになっていて、どうしてポーランド孤児とユダヤ難民が敦賀港に上陸したのかを、映像で知るすることができました。
時間があまり取れない場合は、その映像(10分程度)を見て、気になったところだけ現物展示を見て回れば、20分ほどでもメッセージは掴めると思います。
敦賀赤レンガ倉庫
敦賀ムゼウムから赤レンガ倉庫まで、数百メートルなのですが、暑いのでやはり自転車。
主な観光地には借りる・返すができるポートが設置されているので、とても便利です。
赤レンガ倉庫の隣には「キハ28」という雰囲気のある鉄道車両が展示してありました。
敦賀市が鉄道遺産として保存している車両で、前面窓が側面まで回り込んでいる、運転台下部にスカートと呼ばれる排障器がある、という二つの特徴を持つ車両で、国内で完全な形で現存しているのは、これだけだそうです。
詳しい人が見たら、その貴重さがよく分かるのでしょうね。
敦賀の赤レンガ倉庫は、1905年(明治38年)に、アメリカの石油会社(今のエクソンモービル)が、石油の貯蔵庫として建設した倉庫だそうです
日本海側からの船で、敦賀港への輸入に対応するために建設されたものだとか。今も石油はタンカーですもんね。
赤レンガ倉庫に入るのは、無料です。中には、売店とレストラン、ジオラマ間の3つがあり、ジオラマ館の入場には入館料がかかります。
直前に訪れた敦賀ムゼウムの入場券を見せると、400円が割引になって320円でした。ここだけは、現金払いのみでした。
入館料 大人 320円(共通割引金額)
ジオラマ館は、2棟の赤レンガ倉庫のうち1棟を丸々使っていて、天井の高い広い空間に、明治後期から昭和初期にかけての敦賀の巨大なジオラマがひとつ、という内容。
ジオラマの中では、鉄道や船が動いています。夜になったり昼になったりと、違う雰囲気が楽しめました。
非常に細かいところまで手を抜かず作りこまれていて、おもしろい!
例えば、敦賀の街の様子をよく見ると、和装と洋装の人が入り混じり、ポストは懐かしい円柱型、リアカーは米俵を運ぶ人がいたり。
駅を見ても、木造の高架橋がかかるホームに、大きな鐘がかかっていて、発車の時刻は鐘で知らされていたのかなと、当時の様子に想像が膨らみました。
頻繁に、ライブ映像が壁のスクリーンに映し出されて、その内容に合わせてジオラマがライトアップされるという演出がありました。
見学の所要時間は、25分ほど。
中道源蔵茶舗本店のお濃茶パフェ
赤レンガ倉庫を後にして、また自転車で気比神宮まで5分ほど。
暑くて休憩がしたくて、神宮近くの老舗のお茶屋さんに入りました。
中道源蔵茶舗 本店
店内は、お茶の販売スペースの横に、落ち着いた雰囲気のカフェスペースがあります。
夏季限定のかき氷にも惹かれましたが、看板メニューのパフェを注文しました。
お濃茶パフェ 1,000円(税込み)
本格的な抹茶を使用したソースがたっぷりかかった、苦みのある甘さの大人のスイーツという感じ。茶せんで点てたお茶のソースがたっぷりかかったソフトクリームの下には、バニラアイスも入っています。
あんこは自家製だそうです。おいしい。フルーツはバナナとみかんでした。
てっぺんに刺さっったもちせんべいは、本当にお餅の味がして、サクサク。白玉はもちもちで、アイスとの食感の変化が楽しめました。
このクオリティでのお値段、安いのでは⁉ コスパの良いパフェに出会えて、大満足です!
気比神宮
観光の最後に、日本三大木造大鳥居の一つがある気比神宮へお参りに。
道路に面した入り口の朱色の大鳥居は、高さ11m。
日本三大木造大鳥居の一つだそうです。あとの二つは、奈良の春日大社、広島の厳島神社。
神宮というのは、天皇や皇室関係者を祀った格式高い神社のことだそうで、神門には「菊の御紋」
気比神宮は、1300年以上の歴史があって、『古事記』や『日本書紀』にも登場するほど由緒があるそうです。
暑い夏の日でしたが、静かで神聖な雰囲気を感じました。
参拝所要時間は、10分ほど。
TSURUGA BOOKS &COMMONS ちえなみき
敦賀駅に戻って自転車を返却。どこで借りても、返す場所が自由なので、とても便利でした。
列車の時間まで余裕があったので、駅前のビルOTTAの中にある本屋へ
2階から下のフロアを見下ろした写真。木の枝のように本棚が伸びているのが斬新です
店内にはたくさんテーブルと椅子が設けられていて、気になる本は手に取って読むことができます。併設のカフェが、中道源蔵茶舗。お茶と本が同時に楽しめるのですね!
壁にも、本が美しいインテリアのように並べられていて、しかもどの本もタイトルと表紙のデザインだけで気になるものばかりでした。
時間に限りがあって20分ほどしか見て回れませんでしたが、じっくりと本を選んでいい本に出合うには、最適の本屋さんだと思いました。
お金の話:この日使ったお金
今回の18きっぷの一日旅で使ったお金は、以下の通りです(お土産除く)。
交通費
- JR(青春18きっぷ1回分):2,410円
- レンタル自転車(3時間30分利用):770円
小計:3,180円
観光
- 人道の港敦賀ムゼウム入館料:500円
- 赤レンガ倉庫ジオラマ館入館料:320円(共通割引金額)
小計:820円
交通費と観光費で、ちょうど4,000円となりました。
私のこの日の場合、さらに飲食費が以下の通り。
飲食
- 昼食 さば浜焼き定食:2,475円
- おやつ お濃茶パフェ: 1,000円
小計:3,475円
交通・観光・飲食の合計で、7,475円となりました。
名古屋から敦賀までのJR運賃は、片道2,310円、往復4,620円です。青春18きっぷを使ったことで、2,210円お得になりました。
移動も観光も充実の一日となりました!
18きっぷの旅、次は飯田線の秘境駅を予定しています。
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